もともと私は形成外科医なんですね。形成外科の中には大きく4本の柱があって、唇裂のような先天奇形、熱傷や外傷のような怪我の治療、腫瘍とかできものの再建、そして美容外科です。

前者の3つは、生まれつき損なわれていたものや怪我によって損なわれてしまったものを正常な状態まで戻していくのがひとつの目的・目標ですよね。美容に関してはそこが違って、標準レベルにあるものをより上の状態に、プラスに変えていくものです。

形成外科の基礎がないまま、はじめから美容というのは本来ありえないことで、やっぱり基礎に形成外科という勉強をきちんとやった上に、美容外科というものは成り立つものです。
ですので、私の場合は大学病院で研修を積んで形成外科の専門医をとって、その上にさらに進もうかと思い美容外科を本格的にやりはじめました。
ただ、いろいろな新しいことというのが形成外科の分野にも入ってきていますので、今も美容外科と形成外科をうまく併用し、施術治療を行っています。

なるほど。医療事故に関して言うと、一番多いのは麻酔による事故が多いのではないでしょうか。美容外科手術における麻酔事故増加の原因は、1人の美容外科医が手術しながら全身麻酔まで行う、という危険な手術が当たり前になってきていることにあると思っています。
当院では全身麻酔の場合は必ず、術者と麻酔担当医の２名体制で行っています。利便性や料金だけにとらわれず、こうした体制で施術を行っているクリニックを選ぶことが大事なのではないでしょうか。

もう20年以上美容外科医をやっているので、なんでもご相談いただいて大丈夫ですよ(笑)
輪郭や顔面の骨切りが一番多いかと思いますね。1000例以上はあるでしょうか。輪郭や顔面の骨切りは対応できるクリニックも限られていますので。
後は鼻の手術も多いですね。

そうですね。患者様のご要望に合うものであれば、必ずしも手術でなくて良いと思いますしね。
あとは、お鼻の手術だと、最近の流行では、鼻中隔延長という鼻先に軟骨を足して下向きに整えるというものがありますよね。実はこれ目新しい特別な手術ではなく、昔からあったものなんですよ。ご存じでしたか(笑)？
ですが、他院での術後相談・修正手術などにみえた患者様を拝見しても、正直言って本当に鼻中隔延長がなされているのかというのは疑問に思うことがありますね…。流行りにのって経験のない医師が見よう見まねでやっているような症例もたくさんあるようなので、医師選びの時点で気を付けないといけないところですよね。

クリニックとしてはもともとがアンチエイジングのクリニックですのでフェイスリフトなどのたるみ治療〜シミ・しわなどスキンケア全般の患者様が多いですね。
また、最近では鼻の整形や、ボディデザイン（豊胸・脂肪吸引）の患者様も多数いらっしゃっています。

そうですね、僕指名でみえる患者様は、初回何かのご縁で来院いただいて、その後は悩みがある時にはいつも相談に来て下さるリピーターの方がとても多いですね。
医療って何でもそうなんでしょうけど、やはり信頼関係なんだと思います。どれだけ誠実に対応できてご満足のいく結果を出すことができるかがすごく重要だと思っています。

とにかく、他人のためではなく自分のための手術ですから、分からないこと、疑問な点などは必ず解決して、「こんなこと聞いたら変かな？」ということは一切ないので、それにきちんと答えてもらって、そこからしっかりと考えて下さい。
逆に、答えが曖昧だったりきちんと説明をしてくれないクリニックや先生は、はっきりとやめたほうが良いと思います。
相性の合う・合わないももちろんあることですが、誠実な対応をしてくれる先生を選んで下さい。